『すみだ川』というタイトルのとおり,そのまま隅田川が舞台。
隅田川での上様上覧の水練大会に出場することになった貧乏藩。
その貧乏藩の「何とか優勝して賞金をもらいたい」という切実な願いから,
その水練チームのコーチを引き受けるようになった主人公。
よくもまあ,そういう設定を思いついたモンです。
1位から順に賞金が出るとか,餅食い競争とか,上様上覧の水練に「それはないでしょ!」
昔あったちょっとエッチな『芸能人水泳大会』じゃないんだから。
なかにはシンクロみたいなものまであって・・・。
初心者はビート板?
ところが

この『北斎漫画』に描かれている様子を見ると,
浮き袋があるんですね。
木に伝わって潜ったり,水中でポーズをとったり,
このシリーズ,第3巻までは出来がよく,楽しみにしていたんですが,この4巻は,ちょっとおふざけが過ぎたかなという印象。
でも後半は,それなりに締まった展開で,この貧乏藩の内紛を解決。
さらに,主人公の妻と義父の自死,藩改易の謎,姫様の行く末・・・。
うまいよな,次回作も読ませる布石をちゃんと打ってあるんだから。