『晋平の矢立』読了。
山本作品にしては中編ということもあってか,この人らしい大きなクライマックス場面はなかった。
『夢曳き船』の前編ということで,晋平がどういう苦労をしながら親方になれたのか,配下の腕利きたちはどういういきさつで彼のもとに集まってきたのか,さらには女房おけいとのなれそめは? などを期待していたのだが,そういう場面はなく,ちょっと拍子抜け。
ただ,最終章の『砂糖壺』がいい味を出していて,作品全体を救った感じ。
02月15日(水)16時01分|山本一力
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山本一力さんの『晋平の矢立』を読み始める。
私は,めったにハードカバーは買わない。理由は高いから。グッと我慢して文庫化されるのを待つ。
ところが,ごくたまにハードカバーを読むことがある。
実はおととし『夢曳き船』を図書館で読んでしまった。もちろん『晋平の矢立』は文庫化されておらず,
この『夢曳き船』がその続編だとは知らなかった。あとで気がつき「しまった~」
でもそれを知らずに読んでも『夢曳き船』は十分楽しめた。
『晋平の矢立』が届いて,山本さんにしては中編程度の厚さに意外な気がした。
今日はバレンタインデー。ワクワクするような歳ではないが,職場の女性から義理とは分かっていても,いただくとやはり嬉しくなるのは当然?
開けてさらに嬉しかったのは,時代小説好きの私にぴったりの『小判チョコ』

これは食べずにとっておこう
02月14日(火)18時50分|山本一力
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山本さんの『菜種晴れ』を読了。
『ほうき星』を先に読んだが,出版は『菜種晴れ』の方が先。
どちらも女性が主人公で,苦難を乗り越えてけなげに生きていくという設定は同じ。
ただ,これまでの山本さんの作品と比べて,微妙に読後感が違うのは,どちらもそうだが特に『菜種晴れ』は結末がオープンエンドだからだろうか。希望を持たせるというか,これから先は読者がご自由に想像力をふくらませて下さいということか。一力作品らしい「スカッ」とした気分にはさせてくれなかった。
まぁそれはそれでいいのだが,この『菜種晴れ』は後半のクライマックスからが,なんかあっけないような感じがしてしまって・・・。前半があれほど細かく描かれていたのに,ちょっと違和感を感じてしまった。
02月13日(月)18時43分|山本一力
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山本一力さんの作品は文庫化されると同時に購入してきたつもりなのだが,この『菜種晴れ』のようについつい注文を忘れてしまっていたことがあるようだ。
他にないかと探してみたら『だいこん』もやはり見逃していた。
おそらく女性が主人公ということで二の足を踏んだのだと思う。
山本さんの作品はもちろん江戸屋の女将のような人も登場するが,やはり『男』の矜持を描くのが山本流という勝手な思い込みが強かったせいだろう。そのため女性が主人公という作品に躊躇したのだろう。
たとえば『ほうき星』も女性が主人公だが,実のところ周囲に登場する男たちを描いているのではないか。そのせいか,上巻はわくわくしながら読み進んだが,下巻になるとただストーリーを追うだけの読み方になってしまった。
『菜種晴れ』はどうだろうか。いまのところ快調。『ほうき星』は長編すぎたのがあだになった気がするが『菜種晴れ』はほどよい厚さだ。本当の意味で『女性』を描いているのか楽しみだ。
02月09日(木)21時28分|山本一力
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『ほうき星』読了。上巻は快調だったがやはり長過ぎ。下巻はまさに筋書き通り。登場人物もワンパターン。よってこちらも斜め読み。1冊に収めれば良かったのに。でもまあ十分楽しめる作品でした。
01月29日(日)12時10分|山本一力
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