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『村を助くは誰ぞ』戦国サラリーマン

「朝は朝ボシ,夜は夜ボシ」
疲れた疲れた。疲労困憊。
読書するヒマも気力も体力もなかったんですが,その原因となっていた事業も今日で終了。

久しぶりに手に取った本は,岩井三四二さんの『村を助くは誰ぞ』
岩井さんの読者の多くは,私のようなおやじサラリーマンでしょう。

「はぁ? なんで俺にその仕事が回ってくるの?」
「そんなこと言われても,そりゃ無理でしょ!」

っていう主人公のぼやきが,悲しいことにほんとよくわかるんですよね。

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岩井三四二『とまどい関ヶ原』読了

図書館の貸出期間は2週間。先々週借りた4冊を返却しないといけなくなった。
ところが,先週は土日とも出勤。普通日もとんでもなく忙しくて読書をする元気がなかったんです。
そこで仕方なく,返却に行く家内に「4冊のうち,読了した『ええもんひとつ』と『城は踊る』それと未読の1冊は返却。でも読みかけの『とまどい関ヶ原』はいったん返却して再度借りる」ように頼みました。

その岩井三四二さんの『とまどい関ヶ原』をようやく読了。
岩井作品の魅力のひとつは,なんといってもそのタイトル。
『難儀でござる』や『たいがいにせえ』が目をひきますが,

『竹千代を盗め』
『大明国へ参りまする』
『清佑,ただいま在住』
この3作品は,タイトルの魅力だけでなく,内容的にもタイトル通りの期待を裏切りません。
もちろん,
『銀閣建立』や『亀井琉球守』など,まとも(?)なタイトルの作品は,しっかりとした読みごたえが得られます。

今回の『とまどい関ヶ原』もタイトルの魅力は十分。
関ヶ原の決戦で,大阪方か徳川か? 生きるか死ぬかの決断を迫られて・・・ハタから見れば滑稽なほど,でも当人は大まじめ,という,なにか身につまされるような登場人物の姿が浮かんできそう。

ただ,読後感としては,ちょっと・・・滑稽さが伝わってこなかったかな。というより,滑稽さを狙ったわけではないのかも。
でも,,読み手としては,そのタイトルからそれを期待したんだけど・・・。

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岩井三四二『城は踊る』読了

岩井さんの『城は踊る』を読んで思い浮かんだ言葉は『傾国の美女』
では,傾国の美女ってどういうタイプの女性なんでしょうか。
純真可憐な美少女?
それとも,妖しい輝きを放つ熟女?

もともとは絶世の美女をたとえた言葉ですが,雰囲気的には国を滅ぼす原因になったり男を破滅させた女性,つまり後者のイメージを感じます。
たとえば,だれ?
まず思い浮かぶのは「楊貴妃」
高校の漢文で習いました。はっきり記憶に残っているのは,
「池の畔で死んだ彼女を抱きしめて名前を呼び続ける年老いた玄宗皇帝」という場面。
ところが,この白居易の『長恨歌』を読みかえしたら,似たような場面はあるものの名前を呼び続ける場面は見あたらない。たしか名前を2回繰り返したはずなのに,それも1文字の名だったような。
さらに調べて,そっかー,これだ!

『虞美人』
「力山を抜き、気は世をおおう。時に利あらず騅ゆかず。騅ゆかざるを如何せん。虞や虞や汝を如何せん」
暗記させられました。項羽と虞美人の四面楚歌での別れの場面。
どういうわけか,「項羽と虞美人」と「玄宗と楊貴妃」がごっちゃになってしまったようです。
何のために暗記したんだか。

ところでこの『城は踊る』に登場する女城主「麻喜殿」が,妖しい輝きを放つ熟女かというと,う~ん,ちょっと足りないような・・・。

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岩井三四二『一所懸命』読了

岩井三四二さんの『一所懸命』読了。
岩井さんの作品はどれもテンポが良く,しかもこの作品は短編集ということもあってあっという間に読了した。
あっという間だからといって,決して内容が乏しいということではない。むしろ逆。

時代小説の大半は江戸時代を舞台にしている。岩井さんは『一手千両』以外はほぼすべて室町・戦国・安土桃山時代を舞台にしている。しかも登場するのは無名の人物がほとんどだ。ところがそのなじみの薄い時代(特に室町)であるにもかかわらず,まったく違和感なくすっと物語の中に入っていける。
無名の登場人物を身近に感じさせてくれる巧みな人物描写のおかげだろう。

頼りない,でも健気に頑張ろうとする主人公たちを我が身に置き換え応援してしまう。そんな魅力のある作品だった。

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岩井三四二『一手千両』読了

『一手千両』一気に読み上げた。町人の世界で強大な敵に立ち向かう設定は山本ー力作品に通じるものがあり、ワクワクしながら読めた。ただ山本作品と決定的に違うのはラスト。これが岩井風か。良し悪しは好みの問題だろうが…。

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