前半の小松原との関係は予想通りの展開。
中盤になって又次の存在が大きくなり「なるほど」そういう展開に持って行くのかと思っていたら,まさかの最終話。
これまでとは全く違う読後感。でもそれは決して悪くなったわけではない。たしかに今回は重くはなったが,これからの澪の成長を見守っていきたいという読み手の気持ちは変わらない。
次作からはひと味違うシリーズに生まれ変わっているような気がする。
それにしてもこのシリーズに登場する料理,どれもおいしそう。
今の時代,冬でもナスやキュウリが手に入り,逆に夏でも白菜や大根が手に入る。昔の人は季節の物しか手に入らないが故に季節の移ろいに敏感で,だからこそその時々を大事にし,季節ごとの楽しみ方も心得ていたのだろう。
今は寒いか暑いか,プールかスキーかぐらいしか季節を感じることができなくなってしまった。
今しか食べることができない物を食べるのが一番おいしく最高の贅沢なんでしょう。