おそらく中学3年だったのではないかと思うのですが。
めったに私の部屋に入ってこない父親が,ベッドでゴロンとしていた私に
「たまにはこんな本でも読んでみろ」とポイッと机の上に置いたのが
「非武装中立論」
という,難しそうなタイトルの本。
もちろん当時社会党書記長だった,石橋政嗣氏が唱えた理論。
ただ,石橋氏が「非武装中立論」を出版するのは,私が大学生の時なので,この本は石橋氏の理論を他の人が解説した本だったのではないかと思います。
なぜ父親が,中学生にはまだ早いというか,難しいというか,そういう本を読んでみろと言ったのかは,いまだによくわかりません。
特に政治活動に熱心という父親でもありませんでしたから。
たぶん「もう中学3年生なんだから,少しは政治に興味を持ってみろ」
という意味だったのでしょうか。
中学生には難しい本でした。おぼろげにしか意味はわからなかったのですが,それでも
「武装せずに中立の立場で世界の中で確固たる地位をしめる」
という,政治家としての理念は伝わってきました。
昔は,石橋氏に限らず,自民党では田中・三木・大平・中曽根らの首相。
野党でも不破哲三・春日一幸ら,良きにつけ悪しきにつけ,確固たる理念を持った政治家がいたような・・・。
今は?