わ~,おいしそう! ぱくっ・・・,ぴりっ! 痛っ!
もぐもぐ・・・,ぴりっ! 痛っ!,ぴりっ! 痛っ!
やばっ! あの忌まわしい病気の再発だ!
耳です。奥歯でかむと,
耳の奥が,飛び上がるほど痛いんです。
思い起こせば,およそ2年前・・・・。
固いものをかむと,左の耳の奧が猛烈にビリッときたんです。
次の日も,その次の日も。
耳が痛くて歯医者に行くヤツはいない。
2軒しかない耳鼻科のうちの1軒へ。
回転イスに座らせられて,
正面向いて,ア~~ン。
「口は開けなくていいです。横向いて」
耳の中をごそごそ。
「異常ありません」
そんなはずないでしょ!
こんなに痛いんだから,異常あるでしょ! ちゃんと見たの?
不満タラタラ,そのことを職場で言うと,
『家庭の医学』をバイブルにしてる女の子が,
「それは,歯医者さんに行ったほうがいいですよ」
溺れる者は藁をもつかむ。
我が町で1軒しかない,口腔外科専門の歯医者さんへ直行。
レントゲンとか撮ったあとで,
あのリクライニング機能付きのイスに着席。
すると,目の前に鏡が。
「鏡を見ながら,口を大きく開けて」
こんどこそ,ア~~ン。
「ゆっくり,大きく下のアゴを下げて」
ふたたび,ア~~ン。
「見えましたか?」
のどチンコが・・・,
「そこじゃなくて,アゴを見て」
アゴ? アゴのどこ見るの?
「下のアゴが,まっすぐ下におりてる?」
意味わからん,どういうこと?
「ゆっくり下のアゴを下げながら口を開けて」
またまた,鏡を見ながら,ゆっくり,ア~~ン。
ん? ありゃ!
またまたまた,ゆっくり下のアゴを下げながら口を・・・,
はぁ? あごがまっすぐ下におりてない!
微妙に右下のほうに曲がっておりてるんです。
自分では,まっすぐおろしてるつもりなのに・・・・,
途中から,右下に曲がるんです。
愕然として,先生の顔を見上げる次席家老。
勝ち誇ったかのように,先生が口を開く。
「あなたは,顎関節症です!」
ん? ガクカンセツショウ? はっ? 何それ?
よろしければ,明日,続きをご覧ください。