世俗感ぷんぷん の胎蔵寺をあとにして,
次に訪れたのが,真木大堂。
ここで,「怒り心頭に発す!」
真木大堂は,平安時代の仏像(重要文化財)が3体,
お堂(最近作られた収蔵庫)に納められています。
拝観料を払って入場。ほとんど真っ暗。
それぞれの仏様の前で手を合わせて,ち~ん。木魚ぽくぽく。
出てから庭を回り,受付に戻って,
入場前にお願いしていた御朱印帳を受け取ると,
中に2人いたおばちゃんのひとりが,
うちの奥方に向かって,
まさに けんか腰 っていうか,めちゃ 意地悪 な言い方で,
「お参りしたの?」 はぁ?
「ちゃんとお参りしたの?」 はい。
「ほんとにお参りしたの?」 しました。
「仏様の顔はいくつあった?」 はぁ?
おそらく,六面の明王とか,三尊像とかの,
顔の数を言ってるんでしょうけど,暗くて見えなかったし。
奥方がクビをかしげてると,
「ほら見ろ,言えないんだろ!」
「お参りしてないから言えないんだ」
「言えないのが,証拠だ!」
それを吐き捨てるように,繰り返す。
一方的に言いまくられる奥方。
その瞬間, 私は憤怒の形相に!
「われ なにいいよんのか,ふざくんな こら!」
すると,そのふたりのおばちゃん(私の心理的にはクソ婆)は,
口元に薄笑いを浮かべて,へらへら。
「なんか そらぁ,もういっぺんいうてみい こんやたぁ!」
奥方が私の腕を引っぱって車へ。
しかし,そこから正気に戻った奥方が,
「あんな言われ方したのは,あたしゃ初めてだよ」
「ふざけるんじゃねえよ!」
私以上に,怒り心頭に・・・!
いったいどういうこと? まじ聞きたいわ。
ちゃんと拝観料払ってるんだよ。こっちはお客さんだろ。
場所柄もわきまえず,なにかやらかしたとかじゃないんだよ。
「あたしゃ,二度と国東には来ない!」
(あらっ,どこかでお釈迦様の声が)
「一部だけを見て,すべてが悪いなどと思ってはいけません。
その思いが,差別や偏見を生むのです。
許しなさい。許すことが仏の教えなのです」
俺はそこまで悟りを開いてねえよ!
「国東には,二度と行かねえ!」