このところ,読書欲をかきたててくれる本が見あたらなくて,
必然的に,読書量がガタ落ちなんです。
そんなぐうたらしている私に,奥方様が,
「これ,読んでごらん。すっごいおもしろいよ」
ん,なんだ? 『ナミヤ雑貨店の奇跡』? 『東野圭吾』?
おいおい,勘弁してよ。
俺が時代小説しか読まないって,知ってるでしょ!
ましてや,東野圭吾って推理小説でしょ!
高校時代のアガサ・クリスティー以来,まったく読んでましぇ~ん。
「推理小説じゃないよ,じわ~っとくるいい本だよ」
それでもやだね。今っぽい小説はダメなの!
「だまされたと思って読んでごらんよ」
結局,だまされた!ってなるに決まってるんだから!
やだもん,くまモン,ピグモンだよ~,
・・・・・・・ぷちっ,
ここまでくると,キレないはずのない奥方様。
「じゃあわかったよ,おもしろくなかったら,1万円あげるよ!」
イェーイ! 1万円ゲットだぜ!!

・・・・・・・・・2時間後・・・,
書斎となっている,お縁の片隅で,
1万円,儲けそこなった次席家老の姿が・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・その後ろ姿は・・・・,
じわ~っとした感動に包まれていたのであります。